デジカメに古いストロボを接続 2012.2 宮前
デジカメには、外部ストロボを接続できる(ホットシュー)ようになっていいるものが
あります。
手元デジカメの説明書には、「5V以上をX接点にかけると、カメラが壊れる」と書いてありました。
(カメラ E−PL1S)
コストダウンで色々回路を省略しているのでしょうか?
手元にある古いストロボ(20年以上前)のシンクロ端子電圧(電源電圧にあらず)を測ってみました。
National PE2008 185V ガイドナンバー 28
OLIMPUSE T32 11.52V ガイドナンバー 32
これば使用できませんね。
ネットで調べると スレーブストロボとして使用する回路を見つけました。
カメラ内蔵のストロボに反応して、外部ストロボを発光させるものです。
http://www.occn.zaq.ne.jp/suntarakoubou/Strobe/OptSw.html
これをベースにしました。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/motoori/strobo/
http://yaplog.jp/kazuikazui/archive/120
以下の内容は、全て OLIMPUSE T32 で試した結果です。
National PE2008 185V のは高電圧なので、下記回路では、使用できません。
(サイリスタを使用する必要あり)
下記を試す場合は、カメラの故障、ストロボの故障 感電(高電圧のストロボを使用時)のリスク
があります。
(1) スレーブストロボ
ワイヤレスならカメラを壊す心配が無いのでますこれを試しました。オリジナルからは少し変更してます。
ストロボの光が、フォトTr(TPS616)に入りこれがONになると、Tr2(2SC1815)がONに、
sinc+ 端子電圧が0V(付近)になりスレーブストロボが発光します。
感度切り替えとフォトトランジスタの向きを調節して、カメラ内蔵ストロボ
に反応して発光しました。
実際に撮影してみると、具合の用設定は。
カメラ内蔵ストロボ | T32 | ||
1. | 1/64 の発光 (フル発光の64分の1の光量) |
外光オート | 「T32をメインのストロボとしての撮影」 カメラ内蔵のストロボの光量を最小にして 影響を排除できる |
使いこなしは、プリ発光のことを理解しないと、使いこなせません。 (後で詳しく)
ストロボ光ったのに写真は真っ暗? てなことに・・・・・・。
使用上の注意は、 http://www.occn.zaq.ne.jp/suntarakoubou/Strobe/OptSw.html
を参考にして下さい。
TPS616の購入先 (共立エレショップ) http://eleshop.jp/shop/g/g644311/
(注) 以下でTPS616をTP616と誤記している部分があります。
(2) 直結
カメラに直結するのは、カメラを壊すリスクがあるのでためらいましたが、我慢出来ず、試しました。
@ パルスの確認
この回路で試しました。 怖かったのでプルアップ抵抗は、大きめの値。
シャッターを切りながらロジアナでパルス観測すると、約2msのパルスが確認できました。
A ストロボに接続
カメラに負荷をかけたくないのもあり、FET(2SJ178)を使用しました。電源は電池で別電源。
ボタン電池は、CR2032の在庫無かったので、しかたなくCR2025。
電源はシンクロ端子から採ろうとしましたが、わずかな負荷でもシンクロ端子の電圧が降下したので
止めました。 シンクロ端子の電圧が降下しても発光はするので、問題ないかもしれませんが。
テスト方法は 1 カメラX端子に、電池電圧(この回路では、3.2V程度)が出ていることを確認。 2 この端子をアースに触れるとストロボが発光する事を確認。 3 最後に実際にカメラに接続し、シャッターを切って発光を確認する。 |
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(3) 兼用回路
実際の基板は、下記のように スレーブストロボでも、直結でも使用できるようにしました。
回路が干渉しないように、ジャンパー(JP1)があります。
ストロボ接続部 アルミ材を工作 隙間に、ストロボ端子を差し込みます。 sinc+ 端子は、プリント基板で接触。
基板は、生基板をプラカッターでガリガリ。右側はストロボとの接続 (このあと、中心以外は、カプトンテープで絶縁) コイン電池は、ゼムクリップを電極にしています。
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抵抗は、10kを並列で、5K コンデンサは、0.1μFを並列で、0.2μFに |
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フォトTrは、脱着可能に。
フォトTrをつけて、スレーブストロボに。 |
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カメラ直結用コード。 フォトTrを外し、JP1を閉じ、コードを入れれば直結に。 |
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カメラ(E-PL1S)のホットシュー 中心の大きい電極が信号のプラス 周りの金属部がアース。 小さい電極は、信号らしい。 ココはショートなどするとカメラにダメージを与える恐れがあります。 テスターで電圧を見るといかにもも電源らしきもの(3.2V付近)がある。 カメラの接続は、暫定工作。 |
直結で実際に撮影しました。 内蔵ストロボは、アップせずに。 安定に発光しているようです。
E-PL1Sは、ストロボの設定が、どの位置にあっても、X端子が閉じるようです。あたり前ですかね。(全て発光)
T32の外光オートで、普通(綺麗)に撮影できました。
又3連射で、3回発光し 3枚同じ様に撮れました。 室内なら問題ないようです。 (フル発光でないから)
(4) スレーブストロボとしての使い方の注意
最近の内蔵ストロボを備えているデジカメは、2度(以上)発光していゆようです。
1回目は、調光で、本発光(2回目)より弱く光ります。このときは、撮影はしません。本発光の発光時間を決めるため、
反射光を測定しています。
1回目の発光をプリ発光と言うそうです。
2回目は、本発光です。このときは、1回目の測定結果にもとずいて、発光し、撮影します。
最近のデジカメは、1回目と2回目の間隔が短く、人間では2回の発光が判別できません、
スレーブストロボは、当然2回目の本発光のときに発光しなくては、なりません。
スレーブストロボが光っているのに、何の役にも立たない場合は、1回目に反応しているからです。
フォトTrに直接スロロボの光が入ると、1回目に反応しやすいです。
調整は、次のようにしてみて下さい。
・ 感度HをLに切り替える
・ カメラのストロボの直接光の有無と、カメラとの距離
・ フォトTrの向き(指向性がある)を調整してみる
・ フォトTrに紙を巻くなどで、感度を落とす
カメラにより3回目が本発光の場合もあるようです。
赤目対策で、事前に発光する場合に、スレーブストロボが反応する場合もあります。
この対策も同様です。
又カメラのストロボ設定(E-PL1S)で、Full発光、1/4発光など 調光しない場合は、1回のみの発光です。
プリ発光は、カメラの写る範囲にストロボを置いて確認できます。(机の上に横向きにするか、ストロボの少し前に紙を置くなどして
発光が、カメラに写るようにします。ストロボとの距離を十分離せば、ストロボの発光が撮影できるはずです。
撮影距離を段々近づけると、ある距離から発光が写らなくなります。 発光しているのに、写らない場合は、プリ発光に反応している
証拠です。
参考
gogleで 「プリ発光 調光」
(5) 発光パターン調査 2012.2.21 追記
TPS616を使用して、内蔵ストロボの発光パターンを調べてみました。
E-PL1S
強制発光 |
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E-PL1S 赤目対策 |
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ニコンCOOLPIX 2100 プリ発光と本発光の間隔は 、約80ms。 |
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ニコンCOOLPIX 2100 赤目対策は 約300ms間隔で3回発光し。 パルス長(発光時間)は、20μsecから30μsec プリ発光と本発光の間隔は 上記(赤目対策なし)と同じ。 |
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その他気がついたこと
・ 発光量は、発光時間でコントロールしている。 光量は、発光時間に比例。 (E-PL1Sで、フル発光と、1/4発光の比較で)
・ 被写体までの距離が極端に短いと、本発光の時間が短くなり、プリ発光より短くなる。(プリ発光より暗い)
従ってこの場合は、本発光を捕らえて、発光することはできない。
(6) 改造 2012.2.20
JP1の抜き差しが厄介です。 ショートピンも無くしそうですし。
JP1を止め、シリコンダイオードにしました。